探しっくすはこんなサイト
「探しっくす」は株式会社メディカルリソースが運営している老人ホーム紹介センターです。サイト内のコンテンツについて、以下で概要を紹介しましょう。
老人ホーム検索
老人ホームのタイプ、地域名から施設を検索できる点は、他の老人ホーム紹介センターのサイトと同様です。「高級物件特集」や「大手事業者運営施設特集」、「認知症ケア施設特集」といったおすすめの特集をサイト上でピックアップしていて、そこから施設を探すこともできます。
介護のお役立ちコラム
介護の方法や認知症の方への接し方、老人ホームでの生活のあり方など、介護職や在宅で介護をしている人、これから老人ホームの利用を検討している人向けのコラムを定期的に掲載。
大塚紗瑛さん作・絵による「すいもあまいも」という介護絵日記も連載されています。
高齢者の住まいの基礎講座
有料老人ホームの選び方や費用の仕組み、介護保険制度の内容などに関する基礎的な知識を解説しています。初めて老人ホームを探す場人にとっては参考になる内容です。
探しっくすの評判・口コミ
ケアマネジャーとして勤務する中で、介護現場で聞いた「探しっくす」の評判・口コミをいくつかご紹介しましょう。
・40代の女性(要介護状態の母親が入居できる老人ホームについて相談
実家で一人暮らしをしていた母親が体を壊し、入院中に要介護認定を受けました。
退院後は自宅で独居生活を送るのは難しいと考え、母と相談の上、老人ホームへの入居を決意。「探しっくす」を利用して老人ホームを探すことにしました。
インターネット上で施設を検索できるだけでなく、電話での相談も受け付けているので便利です。
他の老人ホーム紹介センターは利用しなかったのですが、老人ホームを探す上では細かい疑問点はあったものの特に大きな問題もなく、母親は無事に老人ホームに入居できました。
・40代の男性(自分の結婚を機に、父親が入居できる老人ホームについて相談)
これまで父と二人暮らしをしてきましたが、30代後半で結婚することになりました。私が家を出ると父は一人暮らし。
これまで家事はすべて私が行っていたので、父を一人にすることに不安を感じ、老人ホームへの入居を勧めました。
父は施設で生活することをしぶしぶながら承諾してくれたので、「探しっくす」にて老人ホーム探しを開始。
しかし、父が納得するような施設になかなか巡りあえず、入居まで時間がかかりました。
相談員の方とも話し合いを重ね、何とか入居にこぎつけましたが、もう少しスムーズに入居先と出会えればなお良かったです。
・40代女性(認知症の母が入居できる老人ホームについて相談)
同居中の母親が認知症を発症し、私が妻とで在宅介護を続けてきましたが、症状が悪化して介護負担が大きくなったため施設の利用を決意。
「探しっくす」を利用して母が入居できる施設を探しました。電話で相談した際、相談員の対応には特に問題はなく、私の相談に親身になって応じてくれたと思います。
しかし実際に探し始めると、認知症の症状が重いと入居先が限られてくることもあって、入居先を探すのは大変でした。
当初は特別養護老人ホームへの入居を希望していましたが、最終的に費用が安めの介護付き有料老人ホームへの入居が決まりました。
・60代女性(実家で暮らす母親が入居できる老人ホームについて相談)
一人暮らしをしている母親はまだ元気なものの、すでに94歳。
一人で家事全般をこなすのに苦労するようになってきたため、母と兄弟で話し合った結果、家事しなくてもよい老人ホームへの入居を決めました。
しかし、それまで老人ホームとは無縁の生活を送ってきたので、施設を探すといっても右も左もわかりません。
老人ホームを検索できる「探しっくす」を利用して実家近くの施設を探しましたが、どれを選ぶべきなのか迷ってしまい、時間ばかりが過ぎていく始末。
ただ、電話で相談員の人と話し合いながら探すことができたので、その点は助かりました。
・40代男性(軽い認知症の母親が入居できる老人ホームについて相談)
一緒に暮らしている母の物忘れがひどくなったので専門医に診てもらったところ、認知症との診断を受けました。
母親は同居中の家族に迷惑をかけたくないとの思いが強く、施設への入居を強く希望。家族会議で話し合って、いつでも会いに行ける近場で老人ホームを探すことにしました。
そこで「探しっくす」を利用し、電話での相談もしましたが、相談員の受け答えは可もなく不可もなくだったと思います。
施設探しを行った結果、近所にあるグループホームへの入居を決めました。
探しっくすを利用するメリット・デメリット
「探しっくす」を利用することにはどのようなメリット・デメリットがあるでしょうか。
実際に利用した方から聞いた評判・口コミ、さらにケアマネジャーである私の視点から見て言えることを以下に挙げます。まず、メリットは次の2点です。
バランスの取れた情報量
「探しっくす」に掲載されている老人ホームの情報は、費用やサービス内容、設備、配置されている人員数などがバランスよく提示されています。
「費用面」や「サービス面」など特定の項目を過度に強調するような方法を取っていないので、閲覧者は施設に関する情報ををバランス良く得られるでしょう。
参考になる取材に基づく特集記事
「探しっくす」では、実際に老人ホームで生活している方を対象に取材を行い、その内容を老人ホームの情報として掲載しています。
老人ホームの実態は入居してみないとわからない面も多いですが、取材記事を通して各施設の雰囲気や生活状況をうかがい知ることができ、入居先を探すにあたっての貴重な情報となるでしょう。
施設によっては文章の記載が少ないことも
一方、デメリットとしては以下の点が考えられます。
「探しっくす」では老人ホームを施設ごとに紹介するページで、「特長の補足説明」や「医療面の受け入れ」などに関する説明が十分に行われていないことがあります。
「詳細についてはお問い合わせください」と書かれている場合もあり、施設間で掲載している情報量にやや差がある点は難点です。
情報の表示が遅いことがある
最近ではスマートフォンを使って老人ホーム検索サイトを利用する人も多いようです。
特に、写真を見られるのがインターネットのいいところですが、「探しっくす」で各施設に複数枚用意されている写真を見るとき、私の感覚では、次の写真を表示させるようとしてスライド(スワイプ?)させたときの反応がやや遅く感じられました。
写真のチェックを素早く行いたい場合は、ストレスになるかもしれません。
探しっくすの運営元は株式会社メディカルリソース
「探しっくす」は、日本調剤株式会社のグループ企業である「株式会社メディカルリソース」が運営しています。
本社の所在地は東京都千代田区丸の内。事業内容は「施設事業」に位置づけられている「探しっくす」の企画・運営のほかに、「薬剤師事業」「医師事業」「メディカルスタッフ事業」などを展開しています。
メディカルリソースのホームページによると、同社の主たる事業内容は医療分野における人材派遣業。「薬剤師事業」では、薬剤師の人材派遣、人材紹介業、「医師事業」では医師の人材紹介、「メディカルスタッフ事業」では登録販売者や看護師の人材紹介を行っています。
これらの事業に追加する形で、老人ホーム検索サイトも運営しているわけです。医療から介護の分野へと事業範囲を拡大しつつあるとも言えます。